いぼ

いぼについて

いぼは、皮膚表面に生じる良性の隆起性病変の総称です。多くの場合、ウイルス感染や皮膚細胞の過剰増殖によって引き起こされます。いぼには様々な種類があり、その形状、大きさ、色、発生部位は多岐にわたります。
いぼは通常、生命を脅かすような深刻な問題ではありませんが、美容上の悩みや、部位によっては日常生活に支障を来す場合があります。また、一部のいぼは、悪性腫瘍との鑑別が必要な場合もあるため、適切な診断と治療が重要です。
いぼの中には自然に消退するものもありますが、多くの場合は治療が必要となります。治療方法は、いぼの種類や部位、大きさなどによって異なります。

いぼの種類・原因

脂漏性角化症(老人性疣贅)

脂漏性角化症は、中高年の方に多く見られる良性の表皮性腫瘍です。茶褐色や黒褐色の扁平な隆起として現れ、表面はざらざらしていることが多いです。主に顔面、体幹、四肢に発生します。原因ははっきりとわかっていませんが、加齢や紫外線暴露が関与していると考えられています。遺伝的要因も指摘されています。

アクロコルドン

アクロコルドンは、皮膚のたるみによって生じる小さな皮膚のヒダです。通常、首、腋窩、鼠径部などの皮膚のしわの部分に発生します。肥満や妊娠、加齢などが関与していると考えられていますが、正確な原因は不明です。

軟性線維腫

軟性線維腫は、真皮の線維芽細胞から発生する良性腫瘍です。柔らかい半球状の隆起として現れ、色は正常な皮膚の色からやや褐色をしています。主に体幹や四肢に発生しますが、顔面にも生じることがあります。原因は不明ですが、遺伝的要因や外傷が関与していると考えられています。

扁平疣贅

扁平疣贅は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって生じるいぼです。表面が平らで、わずかに隆起した小さな丘疹として現れます。主に顔面や手背によく現れます。お子様や若い年代の方に多く見られ、接触感染によって広がります。免疫機能が関与しており、自然消退することもあります。

脂腺増殖症

脂腺増殖症は、脂腺の過形成によって生じる良性腫瘍です。黄色がかった小さな丘疹として現れ、主に顔面(特に鼻や頬)に多発します。中年以降の男性に多く見られます。原因は明らかになっていませんが、紫外線暴露やアンドロゲン(男性ホルモン)の影響が指摘されています。

汗管腫

汗管腫は、汗管の良性腫瘍です。透明感のある小さな丘疹として現れ、主に手掌や足底に発生します。原因は不明ですが、外傷や慢性的な刺激が関与している可能性が指摘されています。

眼瞼黄色腫

眼瞼黄色腫は、まぶたに生じる黄色調の扁平な隆起性病変です。脂質代謝異常を伴うことが多く、高コレステロール血症との関連が指摘されています。原因は脂質を貪食したマクロファージの蓄積によるものとされています。

こんな症状でお困りではありませんか?

・顔や体に茶褐色の隆起ができている
・首や脇の下にぶら下がるような小さな突起物がある
・手の甲や顔に平らな小さないぼが多数ある
・鼻や頬に黄色がかった小さな丘疹が多数ある
・手の平や足の裏に透明な小さな丘疹がある
・まぶたに黄色い平らな隆起がある
・いぼが徐々に大きくなっている
・いぼが気になって美容上の問題になっている
・いぼが擦れて痛みやかゆみがある
・いぼが多数あり、日常生活に支障がある
など

このような症状でお困りでしたら、西宮市の甲子園駅前おおした皮フ科クリニックへご相談ください。

いぼの検査方法

いぼの診断は、主に症状の観察と以下のような検査方法を組み合わせて行います。当院では、患者様の症状や状態に応じて適切な検査を選択し、正確な診断に努めています。

視診と触診

医師が患部を詳細に観察し、いぼの形状、大きさ、色調、表面の性状などを確認します。また、触診によって硬さや周囲組織との関係を評価します。

ダーモスコピー検査

皮膚を拡大して観察する特殊な機器を用いた検査方法です。いぼの表面構造や血管パターンを詳細に観察することができ、良性病変と悪性腫瘍の鑑別に非常に有用です。

生検

診断が困難な場合や、悪性腫瘍との鑑別が必要な場合には、いぼの一部または全体を採取し、顕微鏡で詳細に観察します。局所麻酔下で行われ、確定診断に最も有用な方法です。

いぼの治療方法

いぼの治療方法は、いぼの種類、大きさ、部位、患者様のご希望などによって選択されます。当院では、患者様の状態や希望に応じて、以下のような治療法をご提案しています。

冷凍凝固療法

液体窒素を用いていぼを凍結する方法です。いぼの細胞を破壊し、自然に脱落させます。

適応

●脂漏性角化症
●扁平疣贅
●アクロコルドン
など

特徴

●比較的痛みが少ない
●短時間で施術可能
●複数のいぼを同時に治療可能
など

電気焼灼術

高周波電流を用いていぼを焼灼する方法です。

適応

●脂漏性角化症
●アクロコルドン
●軟性線維腫
など

特徴

●出血が少ない
●深さのコントロールが可能
●比較的短時間で施術可能
など

レーザー治療

特定の波長のレーザー光を照射し、いぼを除去する方法です。

適応

●脂漏性角化症
●扁平疣贅
●汗管腫
など

特徴

●痛みが少ない
●正確な治療が可能
●傷跡が残りにくい
など

外科的切除

メスを用いていぼを切除する方法です。

適応

●大きないぼ
●悪性腫瘍が疑われる場合
など

特徴

●確実に除去可能
●病理診断が可能
●傷跡が残る可能性がある
など

化学的治療

サリチル酸などの薬剤を塗布し、いぼを徐々に除去する方法です。

適応

●足底疣贅(足裏のいぼ)
など

特徴

●痛みが少ない
●自宅でも継続治療可能
●治療に時間がかかる
など

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