虫刺され

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虫刺されについて

虫刺されは、様々な昆虫や節足動物による皮膚への刺咬や吸血によって引き起こされる皮膚トラブルの総称です。多くの場合、一時的な痛みやかゆみを伴う程度で済みますが、時に重篤なアレルギー反応や感染症を引き起こすこともあります。
虫刺されによる症状や重症度は、刺した虫の種類、個人の感受性、刺された部位や回数などによって大きく異なります。一般的な症状としては、発赤、腫脹、かゆみ、痛みなどが挙げられますが、中には全身症状を引き起こすものもあります。
また、虫刺されは単なる皮膚トラブルにとどまらず、様々な感染症の媒介となる可能性もあります。例えば、蚊はマラリアやデング熱、ダニは日本脳炎やライム病などの媒介者となることがあります。
虫刺され予防は、適切な防虫対策や環境整備が基本となりますが、完全に避けることは難しいのが現状です。そのため、虫刺されによる適切な対処法を知っておくことが重要です。

虫刺されの種類・原因

ダニ

ダニは微小な節足動物で、様々な種類があります。ヒトに影響を与えるものとしては、ツツガムシ、マダニ、ヒョウヒダニなどがあります。ダニは皮膚に付着して吸血し、かゆみや発赤、腫れを引き起こします。また、一部のダニは重篤な感染症(ツツガムシ病、ライム病など)の媒介者となることがあります。ダニは主に草むらや森林、畑などの自然環境に生息しており、屋外活動時に注意が必要です。

ノミ

ノミは小さな無翅昆虫で、主にペットに寄生しますが、ヒトを吸血することもあります。ノミに刺されると、強いかゆみを伴う小さな赤い斑点や丘疹が現れます。ノミは跳躍力が高く、素早く移動するため、駆除が難しいことがあります。ペットの衛生管理や定期的な駆除が重要です。

蚊は最も一般的な吸血性昆虫の1つで、その刺咬は発赤、腫脹、かゆみを引き起こします。蚊は様々な感染症(マラリア、デング熱、日本脳炎など)の媒介者としても知られています。蚊は主に夜間に活動し、特に暑く湿った環境を好みます。適切な防虫対策や環境整備が予防には重要です。

ブユ

ブユは小型の吸血性昆虫で、主に山間部や河川周辺に生息しています。ブユに刺されると、強い痛みと腫れを伴う赤い斑点が現れ、後にかゆみが生じます。ブユは主に日中に活動し、特に夏季に多く見られます。屋外活動時には適切な防虫対策が必要です。

トコジラミ

トコジラミは小型の吸血性昆虫で、主に寝具や家具の隙間に潜んでいます。夜間に活動し、ヒトを吸血します。刺されると強いかゆみを伴う赤い斑点や丘疹が現れ、線状や集簇性に配列することが特徴です。トコジラミは繁殖力が強く、一度侵入すると駆除が困難なため、早期発見と適切な対策が重要です。

ムカデ

ムカデは多足類の節足動物で、その咬傷は強い痛みを引き起こします。刺された部位は発赤、腫脹し、時に水疱を形成することがあります。ムカデは主に夜行性で、湿った暗所を好みます。家屋内に侵入することもあるため、住環境の整備が重要です。

蜂の刺傷は強い痛みと腫れを引き起こします。アレルギー反応を起こしやすく、重症の場合はアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。蜂の種類によって危険度が異なり、特にスズメバチの刺傷は注意が必要です。屋外活動時には蜂の巣に近づかないよう注意が必要です。

ケジラミ

ケジラミは主に陰毛に寄生する小型の昆虫です。強いかゆみを伴う小さな赤い斑点や丘疹が現れ、時に青っぽい斑点(マキューラセルレア)が見られることがあります。主に性的接触によって感染しますが、共用のタオルや寝具などを介して感染することもあります。

アタマジラミ

アタマジラミは頭髪に寄生する小型の昆虫です。強いかゆみを引き起こし、頭皮に小さな赤い斑点や丘疹が現れます。主に頭と頭の直接接触や、感染者の帽子や櫛の共用によって感染します。特に小児に多く見られ、集団生活での感染に注意が必要です。

マダニ

マダニは比較的大型のダニの一種で、主に野山や草地に生息しています。吸血のために皮膚に長時間付着し、刺された部位に発赤、腫脹、かゆみを引き起こします。マダニはライム病やダニ媒介脳炎などの感染症の媒介者となることがあるため、注意が必要です。

ツツガムシ病

ツツガムシ病は、ツツガムシの幼虫に刺されることで感染するリケッチア感染症です。発熱、頭痛、筋肉痛などの症状に加え、刺し口と呼ばれる特徴的な皮疹が現れます。主に秋から冬にかけて発生し、野外活動時に注意が必要です。

ライム病

ライム病は、マダニによって媒介されるボレリア属細菌による感染症です。初期症状として、特徴的な遊走性紅斑(輪状の発疹)が現れます。その後、関節炎や神経症状、心症状などの全身症状を引き起こすことがあります。早期発見と適切な治療が重要です。

こんな症状でお困りではありませんか?

・虫に刺された部位が赤く腫れている
・強いかゆみが続き、夜も眠れない
・虫刺されの跡が治りにくい、または悪化している
・虫刺されの後に発熱や全身のだるさがある
・虫刺されの跡が多数あり、線状に並んでいる
・頭皮に強いかゆみがあり、小さな虫が見える
・野外活動後に、体に赤い輪状の発疹が現れた
・虫刺されによるアレルギー反応が心配
・ペットから虫が人にうつったかもしれない
・虫刺されの跡が化膿している
など

このような症状でお困りでしたら、西宮市の甲子園駅前おおした皮フ科クリニックへご相談ください。

虫刺されの検査方法

虫刺されの診断は、主に症状の観察と以下のような検査方法を組み合わせて行います。当院では、患者様の症状や状態に応じて適切な検査を選択し、正確な診断に努めています。

視診と触診

医師が患部を詳細に観察し、発疹の形状、大きさ、分布、色調などを確認します。また、触診によって皮膚の状態(腫れ、硬さなど)を評価します。

問診

発症時期、経過、虫刺されの状況、既往歴、アレルギー歴などについて詳しくお聞きします。これにより、原因となった虫の種類や感染症のリスクを推定します。

血液検査

感染症やアレルギー反応の評価のために、以下のような血液検査を行うことがあります。

●一般血液検査:炎症や感染の有無を確認します
●感染症関連検査:ライム病やツツガムシ病などの感染症が疑われる場合に行います

皮膚生検

診断が難しい場合や、他の皮膚疾患との鑑別が必要な場合には、皮膚生検を行うことがあります。局所麻酔を行った後、小さな皮膚片を採取し、顕微鏡で詳細に観察します。

ダーモスコピー検査

皮膚を拡大して観察する特殊な機器を用いた検査方法です。ダニなどの小さな虫体の確認や、特徴的な皮膚所見の観察に役立ちます。

虫刺されの治療方法

虫刺されの治療は、症状の軽減と合併症の予防を主な目的として行われます。当院では、患者様の症状や状態に応じて、以下のような治療方法を組み合わせて最適な治療プランをご提案いたします。

薬物療法

外用薬

●ステロイド外用薬:デルモベート軟膏、アンテベート軟膏、リンデロンVG軟膏、リドメックス軟膏など。炎症を抑制し、かゆみを軽減します。症状の程度に応じて、適切な強さのステロイド薬を選択します
●抗ヒスタミン外用薬:かゆみを軽減します
●抗生物質軟膏:アクアチム(一般名:ナジフロキサシン)、ゲンタシン(一般名:ゲンタマイシン硫酸塩)、ゼビアックス(一般名:オゼノキサシン)など。二次感染の予防や治療に使用します

内服薬

●抗ヒスタミン薬:アレグラ(フェキソフェナジン)などを使用し、かゆみを軽減します
●抗生物質:感染症が疑われる場合や二次感染の治療に使用します
●解熱鎮痛薬:発熱や痛みがある場合に使用します

局所処置

冷却

虫刺され直後は、冷湿布や氷嚢などで冷却し、腫れや痛みを軽減します。

虫体の除去

ダニやマダニなどが皮膚に付着している場合は、適切な方法で除去します。

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